台本・セリフ置き場 pair89
デュエット・ファンタジア 第一話 始まり
キャスト
ディア♂
一匹狼の主人公、19歳。魔王軍を倒すことを常に頭の中に入れている。あまり人と交流するのが好きではないらしく、友達も少ない。
剣技に長けており、ジュアン(学園組織)の中で好成績を収めている。
パートナーのフラムに振り回されていて、いつのまにかツッコミ要員に。
フラムとのデュエット時はサラマンダーの力を借りているので姿も変化する。
武器は長剣を愛用している。
フラム♀
元気ありすぎて天然ボケの女の子。年は17歳。ヒロインポジション。ディアとは2年前にデュエット(力の継承)をして以来の仲であり、ディアと相性抜群だと言われている。エールの民と呼ばれる、精霊の力を借り、その力をその身に宿すことができる種族であり、フラムはサラマンダーの守護を受けている。武器はナイフで、主に炎属性の魔法を使う。
ジュネス♀
アンドロイドの小さな女の子。だが立派なジュアンの司令官の一人である。
最近は生徒たちの育成に力を入れており、生徒たちの成長を見守っている。
ロニエ(不問)
何を考えているかわからない人物。
たびたび任務中のディア達を純粋にからかって遊んでいる(戦闘)
たまにアーディバ(魔王軍)の情報をぽろりと言って去っていく謎の多い人物で、
アーディバのメンバーと思われているが、実際にはわからない。
でかゴブリン(不問)
西の巣窟を拠点としているゴブリンの群れのリーダー。
凶悪なので指名手配されている。
N(不問)
ナレーション。
ディア♂:
フラム♀:
ジュネス♀:
ロニエ(不問):
でかゴブリン&N(不問):
♂1 ♀2 不問2
N:昔。自然も豊かで作物も採れ、人間たち、動物たち、魔物さえも共存できる世界だった。今は自然は枯れ、作物もろくに採れず、人間たちは争い、魔物は狂暴になり人や動物を襲うようになった。そして1000年。魔王が現れ、人間たちを滅ぼそうとした時があった。その時に戦ったのが、光の女神によって生み出された人間、エールの民と呼ばれる人々と魔力の素養がある人間たち。この二つの種族が力の継承……デュエットすることにより、魔王軍に見事勝利した人間たちは、魔王を封印し平和な日々を取り戻したと思われたが――
ディア:デュエット・ファンタジア 第一話 始まり
ジュネス:――以上で、今日のお勉強はおしまいです!各自、解散してください!
フラム:終わったぁ……はぁ、歴史の勉強なんて覚えられないよぉ……ねーディアー
ディア:……
フラム:あ、いつもの無視だ。ディー――ア――――!
ディア:あーもーうるせえぞ、フラム。これでも食って黙ってろ。
フラム:はむっ?!……もぐもぐ……おいしー!
ディアN:俺の名はディア=アンセム。魔王対抗軍であり青少年育成施設ジュアンの寮で暮らしてい
る。で、今そこで俺のおにぎりを食ってる女子はフラム=サラマンダー。その名の通りサラマンダー
の守護を受けているエールの民の一人だ。
ディア:はぁ……お前さ、俺といて楽しいか?
フラム:?楽しいよ?それがどうかしたの?
ディア:……はぁああ
フラム:むぅ!なによその溜息はぁ!!
ディア:うわっあっつ!!!いきなり火ぃふくなって!!
フラム:あーつい
ディア:ついじゃねえだろ。ちゃんとコントロールしろっての。エールの民の名がすたるぞ?
フラム:わ、私だって頑張ってるもん!!
ジュネス:またやってるですね……先生は悲しいです。
ディア:ジュネス司令官……すみません。
フラム:すみましぇん……
ジュネス:はぁ……まぁいいです!今日はあなたたちに依頼をしに来たのですよ!
ディア:……俺達というか、またこいつとですか
ジュネス:当たり前です!二人はデュエットした仲!しかも相性抜群!!パートナーになる運命なの
ですよ!!そしていつか魔王軍の中心にいるアーディバだって
フラム:ジュネスちゃん!依頼ってどんなのー?
ディア:おい馬鹿!司令官に対して失礼だろ!
ジュネス:ああ、いいですよ!司令官なんて肩書自体嫌ですからね!
ディア:おいおい……
ジュネス:では……コホン。ディア=アンセム。フラム=サラマンダー。両二名に魔物退治の任務を与えます。場所はここから西の地点です。お持ちの端末にポイントを記されているはずですので!頑張って退治しちゃってください!
ディア:わかりました。
フラム:善は急げ!行くよー!ディア!
ディア:おいまて準備が何もできてねぇぞ。
フラム:そーだったそーだった!じゃあ玄関ホールで待ち合わせね!
ディア:おう
(間)
ディアN:なんやかんやで準備を済ませた俺は玄関ホールに来たが……
ディア:……遅い。遅い遅い!毎度のことながらなぜこんなに遅くなるんだ!!いったいなんの準備を
してるんだ??いい加減にしねぇとぶっとばすぞ!!?
フラム:さーその調子で敵をぶっとばすぞー!
ディア:いつからそこにいたんだまずお前からぶっ飛ばすぞ
フラム:ぶっとばすぶっとばすって……そんなにイライラすることがあったんだ……大丈夫!魔物退治で
ストレス解消だよ!!
ディア:お前に腹が立ってんだよ!!
フラム:じゃあしゅっぱーっつ!
ディア:少しは話を聞けええええええええええ
(間)
ディアN:さらに場所を移動して施設から西にある森。
フラム:薄暗いねー
ディア:だな……そろそろテント張るか?
フラム:そうだねー
ディア:お前はこっちだ
フラム:えーなんでー
ディア:なんでじゃねえよ一緒に寝る気か
フラム:うん
ディア:うんじゃねえだろさっさとあっち行け
フラム:しょぼん
ディア:…………あーーーもうわかった!!!!早く準備しろ!!
フラム:やった!!テント張るのめんどくさかったの!
ディア:そーですかそんなことだろうと思ったさ。……変な想像させやがって……
フラム:ん??何々??
ディア:寝るぞ!!
フラム:はーい
(間)
(ガサガサ)
フラム:んー……さっきからガサガサうるさーいーディア―なんかいるみたいだよー
ディア:……
フラム:ディアー?
ディア:……zzz
フラム:寝てるし!!おーきーてー!!
ディア:なんだようるせーなー……
フラム:敵だと思うから準備して!
ディア:んー……は?!敵?!
フラム:うぎゃ!!
ディア:あ、悪い、頭突きしちまった
フラム:もー
ディア:!!おい、めちゃくちゃ近づいてないか?
フラム:戦闘準備万端!
ディア:はえーなおい
フラム:いえい!
ディア:……来るぞ!!
ロニエ:……?やあ!ディアにフラムちゃんじゃないかー!
ディア:お前は……!!
フラム:ロニエ!!
ロニエ:おー!僕の名前覚えておいてくれたんだ!うれしーなー!
ディア:てめぇ……
ディアN:ロニエ。いろいろと謎の多い人物だ。俺は、正直アーディバのやつだと思ってる。
フラム:今日は何しに来たの?
ロニエ:何しにって……遊びに?
ディア:お前の遊びは殺し合いだろ?
ロニエ:そうそう!君達で言うそれだよ!あ、ちょうどいいや、遊ぼうよ!
ディア:お前と遊んでいる暇などない。
ロニエ:ちぇー、せっかくいい情報持ってきたのになー
ディア:情報?
フラム:前にもそういってたけど……今度は何?
ロニエ:やだなーそんなに警戒しないでよー!君たちの任務のことだよ!確か……ここから西の地区に
いる魔物の討伐だっけ?
ディア:なぜそれを……
ロニエ:遊んでくれたら教えてあげる!
フラム:……ディア、どっちにしろこたえてあげないと帰らないよこの人
ディア:わかってる。フラム、用意を
フラム:あいよ!
ロニエ:んふふ……そうこなくっちゃ!
ディア:行くぞ!!はぁっ!!
ロニエ:ボーグ(障壁)
ディア:っ!!かってぇ……なっ!!!
ロニエ:おっと!ボーグが破れちゃった!
フラム:ファイアボール!!
ロニエ:危ないじゃないか!お返し!!ジ・アイ!!(光線銃)
フラム:わわわっ!
ディア:フラム!!こっちこい!!
フラム:ういー!!
ロニエ:お、君たちのデュエットまた見れるのかな??かな???
ディア:見た瞬間お別れかもな!!
フラム:ちょちょちょ!!光線怖い!!
ディア:早く来いよ!!
ロニエ:ま、そうはさせないよー!今日は君たちの純粋な剣と魔法の技を見せてほしいんだ!!
ディア:は?!
フラム:こうなったら……ファイア・ウルフ!!行って!!
ロニエ:炎のまとった狼……噛みつかれたらおじゃんだなぁ
ディア:こっちを忘れてるぜ!滅衝破斬(めっしょうはざん)!!
ロニエ:まとめて防御するよー!ダイヤ・ボーグ!!
ディア:なっ!?氷が突出して……!!
フラム:ディア危ない!!!!!
ロニエ:……フラムちゃんのその姿、とってもかわいいね♪
ディア:フラム!!
フラム:私だって、エールの民だもん!!!
ロニエ:その姿になると素早くなるのか……それでディアを抱えて回避した。そういうことだね。い
やー実に面白かったよ!
ディア:面白かった?
ロニエ:うん!A級くらいの面白さだったよ!
フラム:えーS級じゃないのー?
ディア:突っ込むとこそこかい!!
ロニエ:というわけで、遊び終わり!約束通りいい情報を教えてあげる!
ディア:……手短に頼む……
ロニエ:……君たちが挑むのはでかゴブリンと呼ばれるゴブリンの王。そんなに強くないはずなんだけ
ど最近近くの村を襲ってB級兵士がやられちゃったんだって。
フラム:嘘……!
ロニエ:嘘じゃないって、ほんとほんと!それでなぜそこまで強くなったかというと……
ディア:いうと……?
ロニエ:……はい!僕から言えることはここまで!あとは二人で確かめた方が面白いと思うよー!
フラム:えー全部教えてよー
ディア:……行くぞ。
ロニエ:うん、そうしてよ。
フラム:だって
ディア:情報にしては十分だ。あと。さっきの遊びを気分が変わったって言ってまた攻撃されたら
こっちの体力と魔力がもたない。
ロニエ:そゆこと。僕もそれを察したからやめてあげたんだよ!
フラム:……もっと強くなってやるー!
ロニエ:待ってるね♪
ディア:行くぞ……
フラム:はーい
ロニエ:ふふ……面白い二人だとは思ってたけど、やっぱり最高のおもちゃだよね。また遊んでね……
(村近辺)
でかゴブリン:へへへ……この力さえあればゴブリンどころか魔物すべての王になれる!!!!待ってろよ、人間ども……!!!!!!
ディア:次回予告
でかゴブリン:俺様の時代が来たぜ!!ぶっ潰してやるよ!人間!!
ディア:くっ……!!こいつ、なんでこんなに……!!
フラム:ディア!!デュエットの力、見せてあげようよ!!!
ディア:……そうだな。でかゴブリン……お前に一発喰らわせてやる!!!!
フラム:次回、デュエット・ファンタジア第二話、デュエット。
ディア:これが……デュエット。アーディバを倒した力だ!!!!