台本・セリフ置き場 pair89
jewel fantasia world
ー第二話ー 「滅びの前兆、秋の訪れ」
トパーズ(♂)
秋ノ国の王。11月の宝石代表
平和を求め、戦争を良しとしない王。この世界の王で一番の古株
代々より中立国として築き上げてきた国を誰よりも愛している
武器は大剣
シトリン(♂)
秋ノ国の王子。
明るく元気な少年
王にあこがれており、王子としての役割に誇りを持っている
武器は短剣
サファイア(♀)
世界一大きい修道院のシスター
9月宝石代表
優しく、慈悲深いまさに国の母と呼ばれる
何故か戦い慣れしているが……謎の多い女性である
武器は銃
エメラルド(♂)
春ノ国の侯爵であり5月宝石代表
ペリドットと同じ力を有する貴族
むしろこちらの方が力が強いのだが
自身にしか発揮できないためあまり公にはしていない。
とても丁寧な口調で話す
武器は仕込み刀
ジェイド(♂)
エメラルドの従者
従者にかかわらず、エメラルドにも辛口。腹黒である。
エメラルドの力の恩恵で幸運で守られているが故であるためか、
辛口言っても割と無事なため性格がねじ曲がった
昔はヒスイという名前で心優しき少年だったのだが……
武器はチャクラム
♂4 ♀1 不問1
トパーズ♂:
シトリン♂:
サファイア♀:
エメラルド♂:
ジェイド♂:
???(不問):
サファイア:……神は、もう。
サファイア:……いえ、なんでもありませんよ。
サファイア:皆様、神よりお言葉を賜りました。これは、記録者からの予言でもあります。
サファイア:……「黒き輝きが我らを襲う。」
サファイア:ですが皆様、どうか取り乱さずお聞きください。この世界にはまだ、生まれていない輝き
があります。
サファイア:……祈りましょう。この危機を妨げてくれる力となるものの誕生を。
(間)
シトリン:王様ーー!
トパーズ:シトリン!……王様ではなくお父様と呼べとあれほど
シトリン:大変です!!サファイア様のお告げが……!
トパーズ:聞いておる。……黒き輝きか……
シトリン:あとあと、お客様です王様!
トパーズ:ほう?……兵よ!通せ!!
(間)
エメラルド:いやはや、お久しぶりです、トパーズ陛下
トパーズ:久しいな、エメラルド侯爵よ
エメラルド:久しぶりの謁見で、緊張してしまいますよ
トパーズ:あっはっは!!そのようなこと心にも思っていないことだろうにな!!はは、貴殿はやはり
面白いな!!
エメラルド:もったいなきお言葉ですよ、陛下
トパーズ:して、今回は何をしにきたのだ?
エメラルド:もちろん、商売ですよ
トパーズ:こんな時に暢気なものだな~
エメラルド:こんなときだからこそ、です。春ノ国では米が非常に少なくなっておりまして。この危機
に食問題で倒れては……ね?
トパーズ:はっはっは!!まぁ、その通りだな!
エメラルド:では、商談を始めましょうか
トパーズ:おうよ!!
(間)
シトリン:あーあ。こんな時に王様のお力になれないなんて……王子としてはちょっとなぁ
ジェイド:こんなところで王子が一人。と
シトリン:あなたは……確か
ジェイド:ジェイドだ。シトリン王子様
シトリン:む……あなたの言葉にとげを感じます
ジェイド:申し訳ないね。俺はそういう人間なんで
シトリン:でも、宝石の輝きは本物です
ジェイド:役割なんて……知らないね俺は
シトリン:ジェイドさん……!なんてことを!
ジェイド:俺は、好きで役割を担ったわけじゃねえ
シトリン:ジェイドさん……
ジェイド:そのさん付けやめろ。鳥肌立っちまう
シトリン:……じゃあ、ジェイド。ではあなたはどうして伯爵様の、役割を受け入れたのですか?
ジェイド:……エメラルドは、俺の唯一の理解者だ。昔の名も、今の俺も。認めてくれてんだよ
シトリン:恩返しですか?
ジェイド:ば、そんなんじゃねえよ!!あいつマジで紅茶バカだし!!女にはその気もねえのにすぐ優
しくするし!!とにかくバカなんだよ、あの人は
シトリン:ふふ
ジェイド:何がおかしい
シトリン:あなたは、面白い人ですね。ジェイド
ジェイド:はぁ????頭いかれてんのかてめぇは
シトリン:その輝きの色のように、優しい方なんですね(笑いながら
ジェイド:からかってんじゃねえぞ?!ぶっ飛ばすぞ?!
シトリン:この僕にけがをさせたらだめですよ~……ね?
ジェイド:ちっ
シトリン:でも、僕たちちょっと仲良くなれる気がするんですよ
ジェイド:はぁ?
シトリン:僕も、王子として役割を与えられて。僕は喜んで担いました。けれど。役割を全うできるか
どうか不安なんです。それはあなたも同じじゃないんですか?
ジェイド:……俺は
シトリン:はい?
ジェイド:俺は、したいようにする。そのうえで役割を果たす。そして自由になって、俺は……真にあい
つの従者になる
シトリン:それは……
ジェイド:俺は、お荷物だ。戦うことしかできない。商談なんかできない。だけど、役割を終えたら。
エメラルドの隣にいられるような人間になる
シトリン:それが、ジェイドの願いなんだね
ジェイド:まあな
シトリン:……この世界のルール上、役割を明かすことはタブー。だからこそ。ジェイド。君を応援しま
す!
ジェイド:……まじか
シトリン:大マジです!!
ジェイド:……ま、まぁ?お礼くらいは言ってやるよ。その……サンキュ
シトリン:えへへ
ジェイド:何笑ってやがるんだよ。てかなんだその手は
シトリン:友達同士の、握手ですよ
ジェイド:……握手か
シトリン:?
ジェイド:まーいいや。……してやるよ。握手
シトリン:!はい!よろしくお願いしますね。ジェイド
ジェイド:ああ。シトリン
シトリン:ふふ、王子って言われないのって新鮮ですね
ジェイド:あ?ああ。つい
シトリン:いいんですよ!あ、じゃあ待ってる間国を案内しますね!
ジェイド:お、おい!!引っ張るなっての!!
(間)
エメラルド:では、商談成立ということで
トパーズ:おう。いいぜ~
エメラルド:ふぅ、流石にしゃべりすぎましたかね
トパーズ:お疲れさん。今夜は城に泊まっていくといい。部屋を用意させよう(手をパンパンと叩き
エメラルド:ありがとうございます陛下
トパーズ:いいってことよ
サファイア:陛下、失礼いたしますわ
トパーズ:サファイア。今日もご苦労さん
サファイア:いえいえ。……訪れが、もうすぐです。
トパーズ:ああ。それが来る前に整えておかねえとな
エメラルド:黒き輝き、ですか……
サファイア:ええ。記録者も感じ取ったご様子。……近いうちに。
エメラルド:何が起きるかわからない……私の住む国でも対策が始まっているかもしれませんね……
サファイア:……!いけない!
トパーズ:どうしたサファイア
サファイア:何か強い、怨念のような気配を感じます
トパーズ:どこだ!
サファイア:今視てみます。少しお待ちください
エメラルド:千里眼の能力ですか……
トパーズ:おうよ。サファイアはこの国の神に愛されてんだ
エメラルド:ほう……
サファイア:見つけました!ここは……大広場……!!
トパーズ:何か見つけたか?!
サファイア:黒き輝きをまとったものの視線の先……シトリン様とジェイド様!!
トパーズ:なんだって?!
エメラルド:二人は無事ですか!
サファイア:今のところは……!ですが
トパーズ:広場の警備のものは!!
サファイア:倒れているのが……視えます……
エメラルド:ジェイド……!!
(間)
ジェイド:て、てめぇ、これ以上近づくんじゃねえ!!
シトリン:ジェイド!!だめです!!
ジェイド:俺だって戦える……!俺は、俺のやるべきことをなす!!!!
シトリン:ジェイド!!!
ジェイド:うおおおお!!!!!
(間)
???:僕は、裁定者。この世界を黒き輝きに染める者。
???:白き輝きを持つものよ、この世に生まれ落ちるならば
???:僕を、染め上げて見せるんだ
???:ここは、宝石の輝きが支配する世界
???:闇の輝き、光の輝き
???:さて、僕の役割を
???:この世界に、裁きを
???:ふふふ、あはっ、あはははは!!
???:来るがいい、数多の輝きを持つ者たちよ!!
???:せいぜい、僕を楽しませておくれ!!
???:あはははははははは!!!!!