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jewel fantasia world

 

ー第二話ー 「滅びの前兆、秋の訪れ」

 

 

トパーズ(♂)

秋ノ国の王。11月の宝石代表
平和を求め、戦争を良しとしない王。この世界の王で一番の古株
代々より中立国として築き上げてきた国を誰よりも愛している
武器は大剣

シトリン(♂)

秋ノ国の王子。
明るく元気な少年
王にあこがれており、王子としての役割に誇りを持っている
武器は短剣

サファイア(♀)

世界一大きい修道院のシスター
9月宝石代表
優しく、慈悲深いまさに国の母と呼ばれる
何故か戦い慣れしているが……謎の多い女性である
武器は銃

 

エメラルド(♂)

春ノ国の侯爵であり5月宝石代表
ペリドットと同じ力を有する貴族
むしろこちらの方が力が強いのだが
自身にしか発揮できないためあまり公にはしていない。
とても丁寧な口調で話す
武器は仕込み刀

 

ジェイド(♂)

エメラルドの従者
従者にかかわらず、エメラルドにも辛口。腹黒である。
エメラルドの力の恩恵で幸運で守られているが故であるためか、

辛口言っても割と無事なため性格がねじ曲がった
昔はヒスイという名前で心優しき少年だったのだが……
武器はチャクラム


♂4 ♀1 不問1

 

トパーズ♂:
シトリン♂:
サファイア♀:
エメラルド♂:
ジェイド♂:

???(不問):

 

 

サファイア:……神は、もう。

 

サファイア:……いえ、なんでもありませんよ。

 

サファイア:皆様、神よりお言葉を賜りました。これは、記録者からの予言でもあります。

 

サファイア:……「黒き輝きが我らを襲う。」

 

サファイア:ですが皆様、どうか取り乱さずお聞きください。この世界にはまだ、生まれていない輝き

があります。

 

サファイア:……祈りましょう。この危機を妨げてくれる力となるものの誕生を。

 

(間)

 

シトリン:王様ーー!

 

トパーズ:シトリン!……王様ではなくお父様と呼べとあれほど

 

シトリン:大変です!!サファイア様のお告げが……!

 

トパーズ:聞いておる。……黒き輝きか……

 

シトリン:あとあと、お客様です王様!

 

トパーズ:ほう?……兵よ!通せ!!

 

(間)

 

エメラルド:いやはや、お久しぶりです、トパーズ陛下

 

トパーズ:久しいな、エメラルド侯爵よ

 

エメラルド:久しぶりの謁見で、緊張してしまいますよ

 

トパーズ:あっはっは!!そのようなこと心にも思っていないことだろうにな!!はは、貴殿はやはり

面白いな!!

 

エメラルド:もったいなきお言葉ですよ、陛下

 

トパーズ:して、今回は何をしにきたのだ?

 

エメラルド:もちろん、商売ですよ

 

トパーズ:こんな時に暢気なものだな~

 

エメラルド:こんなときだからこそ、です。春ノ国では米が非常に少なくなっておりまして。この危機

に食問題で倒れては……ね?

 

トパーズ:はっはっは!!まぁ、その通りだな!

 

エメラルド:では、商談を始めましょうか

 

トパーズ:おうよ!!

 

(間)

 

シトリン:あーあ。こんな時に王様のお力になれないなんて……王子としてはちょっとなぁ

 

ジェイド:こんなところで王子が一人。と

 

シトリン:あなたは……確か

 

ジェイド:ジェイドだ。シトリン王子様

 

シトリン:む……あなたの言葉にとげを感じます

 

ジェイド:申し訳ないね。俺はそういう人間なんで

 

シトリン:でも、宝石の輝きは本物です

 

ジェイド:役割なんて……知らないね俺は

 

シトリン:ジェイドさん……!なんてことを!

 

ジェイド:俺は、好きで役割を担ったわけじゃねえ

 

シトリン:ジェイドさん……

 

ジェイド:そのさん付けやめろ。鳥肌立っちまう

 

シトリン:……じゃあ、ジェイド。ではあなたはどうして伯爵様の、役割を受け入れたのですか?

 

ジェイド:……エメラルドは、俺の唯一の理解者だ。昔の名も、今の俺も。認めてくれてんだよ

 

シトリン:恩返しですか?

 

ジェイド:ば、そんなんじゃねえよ!!あいつマジで紅茶バカだし!!女にはその気もねえのにすぐ優

しくするし!!とにかくバカなんだよ、あの人は

 

シトリン:ふふ

 

ジェイド:何がおかしい

 

シトリン:あなたは、面白い人ですね。ジェイド

 

ジェイド:はぁ????頭いかれてんのかてめぇは

 

シトリン:その輝きの色のように、優しい方なんですね(笑いながら

 

ジェイド:からかってんじゃねえぞ?!ぶっ飛ばすぞ?!

 

シトリン:この僕にけがをさせたらだめですよ~……ね?

 

ジェイド:ちっ

 

シトリン:でも、僕たちちょっと仲良くなれる気がするんですよ

 

ジェイド:はぁ?

 

シトリン:僕も、王子として役割を与えられて。僕は喜んで担いました。けれど。役割を全うできるか

どうか不安なんです。それはあなたも同じじゃないんですか?

 

ジェイド:……俺は

 

シトリン:はい?

 

ジェイド:俺は、したいようにする。そのうえで役割を果たす。そして自由になって、俺は……真にあい

つの従者になる

 

シトリン:それは……

 

ジェイド:俺は、お荷物だ。戦うことしかできない。商談なんかできない。だけど、役割を終えたら。

エメラルドの隣にいられるような人間になる

 

シトリン:それが、ジェイドの願いなんだね

 

ジェイド:まあな

 

シトリン:……この世界のルール上、役割を明かすことはタブー。だからこそ。ジェイド。君を応援しま

す!

 

ジェイド:……まじか

 

シトリン:大マジです!!

 

ジェイド:……ま、まぁ?お礼くらいは言ってやるよ。その……サンキュ

 

シトリン:えへへ

 

ジェイド:何笑ってやがるんだよ。てかなんだその手は

 

シトリン:友達同士の、握手ですよ

 

ジェイド:……握手か

 

シトリン:?

 

ジェイド:まーいいや。……してやるよ。握手

 

シトリン:!はい!よろしくお願いしますね。ジェイド

 

ジェイド:ああ。シトリン

 

シトリン:ふふ、王子って言われないのって新鮮ですね

 

ジェイド:あ?ああ。つい

 

シトリン:いいんですよ!あ、じゃあ待ってる間国を案内しますね!

 

ジェイド:お、おい!!引っ張るなっての!!

 

(間)

 

エメラルド:では、商談成立ということで

 

トパーズ:おう。いいぜ~

 

エメラルド:ふぅ、流石にしゃべりすぎましたかね

 

トパーズ:お疲れさん。今夜は城に泊まっていくといい。部屋を用意させよう(手をパンパンと叩き

 

エメラルド:ありがとうございます陛下

 

トパーズ:いいってことよ

 

サファイア:陛下、失礼いたしますわ

 

トパーズ:サファイア。今日もご苦労さん

 

サファイア:いえいえ。……訪れが、もうすぐです。

 

トパーズ:ああ。それが来る前に整えておかねえとな

 

エメラルド:黒き輝き、ですか……

 

サファイア:ええ。記録者も感じ取ったご様子。……近いうちに。

 

エメラルド:何が起きるかわからない……私の住む国でも対策が始まっているかもしれませんね……

 

サファイア:……!いけない!

 

トパーズ:どうしたサファイア

 

サファイア:何か強い、怨念のような気配を感じます

 

トパーズ:どこだ!

 

サファイア:今視てみます。少しお待ちください

 

エメラルド:千里眼の能力ですか……

 

トパーズ:おうよ。サファイアはこの国の神に愛されてんだ

 

エメラルド:ほう……

 

サファイア:見つけました!ここは……大広場……!!

 

トパーズ:何か見つけたか?!

 

サファイア:黒き輝きをまとったものの視線の先……シトリン様とジェイド様!!

 

トパーズ:なんだって?!

 

エメラルド:二人は無事ですか!

 

サファイア:今のところは……!ですが

 

トパーズ:広場の警備のものは!!

 

サファイア:倒れているのが……視えます……

 

エメラルド:ジェイド……!!

 

(間)

 

ジェイド:て、てめぇ、これ以上近づくんじゃねえ!!

 

シトリン:ジェイド!!だめです!!

 

ジェイド:俺だって戦える……!俺は、俺のやるべきことをなす!!!!

 

シトリン:ジェイド!!!

 

ジェイド:うおおおお!!!!!

 

(間)

 

???:僕は、裁定者。この世界を黒き輝きに染める者。

 

???:白き輝きを持つものよ、この世に生まれ落ちるならば

 

???:僕を、染め上げて見せるんだ

 

???:ここは、宝石の輝きが支配する世界

 

???:闇の輝き、光の輝き

 

???:さて、僕の役割を

 

???:この世界に、裁きを

 

???:ふふふ、あはっ、あはははは!!

 

???:来るがいい、数多の輝きを持つ者たちよ!!

 

???:せいぜい、僕を楽しませておくれ!!

???:あはははははははは!!!!!

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